東根フルーツワインは12月7、8日に北海道大学を会場に開催された2024年度日本ブドウ・ワイン学会に2名で参加し、当社で製造した2023年産6種の赤ワインについて、そのポリフェノール成分に関して発表を行いました。概要は以下の様です。
赤ワインの総ポリフェノールの分析では、ヤマブドウワイン及びメルローワインが250mg/100ml前後で極めて多く、他の4種のワインは200mg前後であった。また、ポリフェノール成分をダイオードアレイ検出器を接続したHPLCで分析すると、いずれの赤ワインも最も高いピークのポリフェノールはフェノールカルボン酸の一種のカフェオイルキナ酸というコーヒーなどに含まれるクロロゲン酸と似た構造のポリフェノールであることが分かりました。このポリフェノールのワイン間の差異を分析したところ、ヤマブドウワインやマスカットベーリーAワイン、及びデラウエアオレンジワインに多く、ヤマ・ソービニオンワインやピノ・ノワール及びメルローワインは少ない含量でした。赤ワインの活性酸素を除く力(抗酸化能)を測定したところ、総ポリフェノール含量と高い相関(r=0.92)があり、ポリフェノールの多いヤマブドウワインやメルローワインが高く、より多く健康に寄与することが示唆されました。